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撮影中に先行して制作した予告編(12分)です。
INTRODUCTION イントロダクション
映画『百姓、わらう。』は、私たちの「毎日のごはん」の向こう側で生きる、全国の若い農家たちを4年にわたって見つめたドキュメンタリーです。
最新統計によると、49歳以下の百姓は日本の人口のわずか0.1%。「僕ら、絶滅危惧種なんで」と当の本人たちが明るく自称するように、それはまさに、自然を前に観察と創意工夫を重ねる「最後の日本人」を訪ねる旅でもありました。かつてない農業の危機だ、食料安保だと世間が深刻に騒ぐその中心で、しかし彼らは高らかに、心の底から豊かに笑っていたのです。
取材を通して、2つの強さを感じました。
ひとつは、「農」そのものが持つ創造性です。土の中の目に見えない微生物と協働し、放牧の牛たちと共鳴する。最新科学と先人の知恵を融合させ、命のゆりかごを育てる圧倒的な豊かさです。
もうひとつは、マニュアルなき世界を生き抜く自信です。理不尽な自然や、数字ばかりを求める社会の矛盾。すべての喜怒哀楽を飲み込んだ上で、自らの頭で考え、孤独にならずに互いの知恵を分かち合って生きる。そのタフな「生きざま」が、彼らの笑いの源泉でした。
今の私たちは、どこか息苦しさを抱えて生きています。効率や数字を追い求める社会。スマホから流れてくる不安なニュース。そんな「不機嫌な時代」の中で、自らの手で未来にタネをまく彼らの姿は、最も自由でクリエイティブな「生きざま」そのものです。
この映画は、あなたの食卓と大地を繋ぐ、希望のドキュメンタリー。都会で閉塞感を感じているあなたに贈る、「生きる実感」を取り戻すためのヒントです。見終わったあと、いつものごはんが愛おしくなり、明日への一歩が少しだけ軽やかになることを願っています。
映画監督 柴田昌平
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出演者
「『農業じゃ食っていけない』と言われ、800万の借金と100万円の中古トラクターから始めました。植物と土を育てる『菌根菌』をはじめ、見えない微生物の力を極限まで引き出すことで、自然農に近い方法でも、農薬を使った畑に劣らない高い生産性を実現できます。
就農3年目で年400万の所得を得て、週に1.5日は休み、夕方6時には仕事を終えて子どもとお風呂に入る。自然環境を守ることと、暮らしの豊かさを両立させる。それが今の時代の『足るを知る』百姓の在り方だと思っています」
森 昭暢(42歳)
「規模拡大という終わりのないレースを辞めたんです。借金を返すために、170頭の牛と機械のように働いていた日々。それが"土・草・牛"の循環に身を委ねたら、収入は減ったけれど、それ以上に支出が減り、人生の時間は圧倒的に増えました。
普通の暮らしの先に、特別な暮らしがある。自己完結できれば、酪農はどこまでも自由な職業です」
平石 拓也・あゆみ夫妻(42歳)
「"ムラがあるから、コメが作れる"。そして山間の小さな村々があるからこそ、野生の世界と都市との境界線になっている。自然環境も守っているんです。
この棚田の村で、顔の見える100軒の食卓へ確実に届ける。それだけで、所得400万円の持続可能な経営はちゃんと成り立つんです」
鴫谷 幸彦・玉実さん一家(48歳・42歳)
「農家が減り、村から『祭り』が消えていく。それをただ座して待つのが虚しいから、自分たちの庭で村祭りを始めました。
水害で泥まみれになった時、絶望を洗い流してくれたのは、遠く離れた都会の『パートナー(消費者)』からの声。買うだけの関係を超えて、みんなが『遠くの親戚』みたいに繋がれたら、どんな時代でも生きていけるし、笑えるんです。
みんな都会で高い家賃を払わなくても、東京の1%の人が田舎に帰ってきて庭で野菜を作ったら、日本はめちゃくちゃ面白くなりますよ」
高橋 直之・紀子(46歳)
「DJ時代、コンビニ食で体を壊した僕に『食が命を作る』と教えてくれたのは昔ながらの食事でした。だから今、機械に頼らず『巨大な苗』を育て、農作業が『超・楽になる』コメ作りを実践しています。いずれ都会から農的暮らしへ移住してくる若者たちに、この知恵を少しでも役立ててもらえたら。」
村上 厚介(43歳) / 活動名:発酵農園 ジャー村
「たくさん稼がなくても、僕らはどこまでも豊かに生きられます。かつて飢饉のときには『食べられる土』を見分けたという椎葉クニ子ばあちゃん。その暮らしの誇りと笑いを受け継ぎたくて、五感を総動員して山の土を焼き、先人との対話を続けています。生きた知恵が見えない世代だからこそ、五感を開くんです。
コメも卵も自分の手で生み出す暮らしは、効率や所得の数字では測れない圧倒的な生命力に満ちています。この棚田を子どもたちが走り回る『最高の遊び場』にして、次の世代へ誇りを繋ぎます」
岡田 和樹・千晶さん一家(36歳)
映画『百姓、わらう。』を劇場で、あなたの街で。
本作に命を吹き込んだクリエイター・協力者たち